いま私たちの周りには、経済的な事情や、教育への保護者の関心・意欲など、生まれ育った家庭環境によって、「学びたいことが、学べない」子どもたちがたくさんいます。
学ぶことは生きる希望につながる本当に大切なものだから、生まれた環境に関わらず、子どもたちが好きなことを好きなだけ学べるような社会にしたい。そんな思いでKids Code Clubは、プログラミングを無料で教えるボランティア活動を2016年にスタートしました**。**

社会のデジタル化が進むいま、これからの時代に必要な「21世紀型スキル( 批判的思考力・問題解決能力・協働する力・自ら学び続ける力など)」を育もうとする、様々な教育・体験の機会によって、あらたな教育格差が生まれ始めています。
プログラミング教育もその一つで、2025年以降、大学入学共通テストの科目に「情報」が追加されることが決まり、プログラミングスクールは月1~2万円と月謝が他と比べて高い「習いごと」として、子どもたちの間で急激に広まってきています。

小中学校でもプログラミングが必修化となりましたが、学校でプログラミングに触れた子どもが「もっと学びたい」と思っても、現状は誰にでも学べるものにはなっていません。スクールなどで専門的な知識をもつ大人から教えてもらう形だと、どうしても高いお金がかかってしまいます。
一方、これまで活動する中で、子どもたちが誰しも持つ「自ら学ぶ力」を私たちは何度も目の当たりにしてきました。ひょっとしたら、大人が一方的に教えなくても、環境さえ整えれば、子どもたちは自分たちで学び合うことができるかもしれない。そう信じて**、コロナ禍ではじめたのが、教えないプログラミングスクール「放課後プログラミングクラブ」**です。
放課後プログラミングクラブ(放プロ)では、毎週火・金曜日の放課後の時間に、40~50人の小中学生がバーチャル空間に集まり、プログラミングやデジタル作品をみんなでわいわいつくって遊んでいます。
大人が一方的に教えるのではなく、教材を使ったり、自分で調べながら学び、分からないことがあったら他の子どもと教え合ったりしながら活動を進めています。

🎞️クルーと子どもたちのほのぼのエピソード動画
これまで、200回開催、のべ6,000人の子どもたちが放プロに参加し、同時に6,000近くのデジタル作品が生み出されました。クラブで使っている教材「キッズコードレシピ」は、クラブに参加できない人も使えるように無料で一般公開しており、利用者数は55万人を突破。小中学校などでも多数利用されています。
放プロには、様々な困難を抱える子どもを含め、多様な背景をもつ子どもたちが集まっていて、社会の縮図のような状態がつくられています。プログラミングやデジタル作品づくりという共通の「好きなこと」を通じて交流し、違いを受け入れ、違いから学ぶということを、子どもたちが自然に実践していて、お互いに尊重し貢献しながら活動を続けています。
「色んな人のアイデアを知ることができるから、1人でやるよりもみんなでやるほうが楽しい!」と、子どもたちは話します。コミュニケーションが苦手だった子も、放プロで活動するうちに質問や発表ができるようになったり、つくりたいものや知りたいことを自分で調べられるようになったり、学校などリアルの場でも活躍できるようになった!という報告もたくさんありました。